WF 2016s
ディーラー名 苺Milk tea
卓番 5-15-19 価格8000円
(未塗装組み立てレジンキャストキット)

原型 あかちょむ (Twitter @15milktea8)
彩色見本   nishi  (Twitter @tagosaku24)
  
   

2016年7月24日(日曜日)に開催される、ワンダーフェスティバル2016sにて販売される
あかちょむさん原型、初音ミク(ちょむ式ドリーマー)の彩色見本を担当することになりました。
原型の初期段階から制作過程を拝見していたのですがその造形技術は眼を見張るものでした。
幾度も納得がいくまでトライ&エラーを繰り返し、その拘りと熱意は相当なものだったと思います。
原型のテストショットを頂いた時、その造形美に感動すら覚えました。
技術力と才は、アマチュア、若年、そんなものは関係ないと言わんばかりに迫ってきます。
商業原型に勝るとも劣らないクォリティーと人体造形美を、いかに損ねること無く自分の彩色を
落とし込めるのか、かなりのプレッシャーでした。
反面、顔のバランスチェックのみであとはすべてお任せしますという
有難いお言葉に制作意欲を掻き立てられました。


色彩構成はシンプルかつ全体の調和を考えて進めました。
初音ミク ドリーマーはその配色が独特で難易度の高い構成だと感じていたのですが
スカートを2重構成にされていたので、ここでバラバラになった配色を一気にまとめることが
出来ると考えました。この部分に黒と赤を配置することで、ベストとソックスの黒と
マントの赤が不自然な構成では無くなったと思います。
また、背面のマントの赤ですがパールパープルをコートしています。それに合わせて
髪の毛のグラデーションに淡い藤色を使うことによって、マントの映り込みと紫系の別光源が
あるかのような擬似偏光を取り入れてみました。
これで背面から見た時の単調な構成が、原型の造形を損ねること無く楽しめるようにしています。
ベストの黒もかなりグレーに寄せているのですが、人間の目は補正がかかるので
全体の配色との調和の図りつつ黒と認識してくれます。
これが黒のベタ塗りだと影を落とし込んだ時に無になってしまうので、それを避けるためです。
(撮影環境や背景紙によっては黒ベタが有効な場合もありますので黒がダメということではありません)

基本のオーダーで会場の暗さと拡散した光源によって造形の陰影が出にくいので
グラデーションの陰影は濃い目にと指示されていましたので
自分の範疇の中ではかなり強調された感じになりましたが、本来ウソの影を描くわけですから
造形の形状を損なわないように陰影のバランスを取るのは非常に気を使いました。

と、色々と考えてやってるんだよアピールはこの辺にして素晴らしい造形と躍動感が溢れ
見ている側に元気を与えてくれる、そんな作品を目指して製作しました
(だからミクの顔も「さぁ行くよ」って感じで自信ありげにしてみました)

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